いま、頼られる総合診療

自慢は他科との垣根の低さ。
広い視点と柔軟かつ
スピーディな連携で地域医療を支えます。

JMAグループのチャレンジ

ますます重視される総合診療科

海老名総合病院 総合診療科医長 日比野壮功

患者さんのすべてを診るエキスパートへ

海老名総合病院 総合診療科では、頭痛などの身近な症状から、不明熱など診断のつかない症例、複数臓器に問題のある症例など、ありとあらゆるケースに対応します。また呼吸器、リウマチ・膠原病など、当院には専門科のない領域もカバーします。多岐にわたる症例を診ることで、心臓や肺、胃、大腸など幅広い知識が身につくのが、総合診療科の醍醐味。例えば脳血管疾患に対して、手術やカテーテル治療は専門医が行いますが、肺炎などが生じた場合、脳と肺の両方を知る私たちが診るのがベストです。一方、他科との連携が多い分、「コミュニケーション力」は必要不可欠。それがあれば、自分の得意分野を生かしながら活躍できる環境です。救命救急センターの開設により、プライマリケアを担う私たちへの期待は高まっています。高齢化が進むにつれ、複数疾患を抱える高齢者を総合的に診る医師の存在は、ますます求められていくでしょう。私たちとともに総合的・全人的医療のエキスパートを目指しましょう。

Point 1

さまざまなキャリアに生きる
スキルが身につく

Point1 スキルが身につく

「総合内科の経験がない」「これまで他科で専門性を追求してきた」と、総合診療科に抵抗を感じる医師は少なくないでしょう。現在、総合診療科で活躍中の医師も、半数が総合診療科での経験がありませんでした。それでもチームでフォローし合い、患者さんから学ぶ姿勢で着実に経験を積むことで、ゼネラリストとしての道をしっかり歩んでいます。一方、将来的に専門科に進む予定の方、開業をめざしている方にとっても、総合診療科で内科系の知識を身に着けておくことは、後のキャリアの糧になることは間違いありません。例えば、高齢者の転倒に潜む内科系の問題など、総合診療科での経験を生かした診断が可能となります。

Point 2

志を一つに、
切磋琢磨し合えるチーム

Point2 志を一つに、切磋琢磨し合えるチーム

仲の良さが自慢の総合診療科。冗談を交わしながらも、メリハリをもって仕事に取り組んでいます。コミュニケーションは活発で、毎朝のカンファレンスでは、自分が担当しているすべての患者さんの詳細をプレゼンテーションする習慣があります。そこでは、一人ひとりの患者さんをしっかり把握している必要があり、全人的医療の原点にいつも立ち戻ることができます。他科の医師から質問や意見をもらうことも多く、自分とは異なる新たな視点に触れて、症例を改めて見直すきっかけにも。それが、より洗練された治療の提供につながっています。20代、30代、40代と、年齢も性別も異なるチームですが、患者さんへの想いの強さは変わりません。

Point 3

他科との心地良い
コミュニケーション

Point3 他科との心地良いコミュニケーション

海老名総合病院の医局は一つの大部屋で、伝統的に異なる科の医師が同じテーブルを囲むスタイル。そのため、診療科間の垣根は、ほとんどありません。海老名総合病院において、総合診療科が、「必要不可欠な存在」として尊重されているため、他科の医師、看護師、コメディカルからの信頼もあり、協力体制も良好。業務を進める上で心理的ハードルや余計なストレスを感じることもありません。特に救命救急センターとは関わりが深く、緊急の電話を入れることや、受けることも頻繁にありますが、「お互いさまの精神」で対応し合っています。この後行うであろう治療を見据え、必要な検査や処置を済ませてから、患者さんを他科に依頼するなど、相手に負担が少なくなるような工夫もしています。

総合診療と連携するスタッフたち

海老名総合病院 リハビリテーション科 理学療法士 藁谷里砂
総合診療科の先生方は、患者さんの背景も含めた様々な情報を大切にしているため、患者さんのことで細かく質問を受けることも多いです。私たちも、知っていることは共有しますし、先生から情報を受けて気付くこともあります。私たちリハビリスタッフの意見にも熱心に耳を傾けてくれることが嬉しいです。リハビリ開始のタイミングやペースについてもアドバイスしてくれます。こうした先生との情報共有が活きて、人工呼吸器をスムーズに外せたことが何度もあります。医師のGOサインが私たちのリハビリにつながり、それを受けて看護師が病棟でも同じリハビリを実践してくれたりすると、「チーム医療」を実感できますね。ここまで医師が寄り添ってくれる診療科は珍しいと思います。
海老名総合病院 救命救急センター長 山際武志
海老名総合病院の一番の特長は、他科との関係性の良いことです。特に総合診療科の先生方とは密に連携を取っています。救命救急センターがスタートしてから、救急車の台数は圧倒的に増えました。それに伴い、総合診療科に託す患者さんも多くなっていますが、いつも柔軟かつスピーディーに対応していただき、連携の面で困ったことはありません。コミュニケーションも取りやすく、ちょっとしたことでも相談しやすいですね。良好な関係性が治療の精度を高め、それが患者さんのためになっているのは何よりだと思います。診療外でも仲が良く、一緒に飲みに行くこともあります。

在籍医師に聞く「ココが良いところ」

K.I医師
K.I医師
私は着任してまだ日が浅いですが、海老名総合病院 総合診療科の医師は勉強熱心なだけでなく、患者さんに対して非常に丁寧に診察を心掛けています。私自身ここに来るまで総合診療科での経験はありませんでしたが、こうした環境に身を置くことで、患者さんの訴えだけでなく、その背景にも目を向けて診察するスタイルが身に付いてきました。他科とも常に連携しており、治療や検査において専門科の対応が必要なときでも、各科の先生方は快く対応してくださり、本当に助かっています。他の職種もとても協力的で、いろんな角度からみんなで患者さんを支えていると実感できます。
K.W医師
K.W医師
私は後期研修医から海老名総合病院に在籍しており、総合診療科一筋で経験を積んできました。そんな中やりがいを感じるのは、コモンディジーズからレアケースまで幅広い症例を診ることができることです。また、幅広いだけでなく世界標準的な、ゴールドスタンダードな治療を学べる点も、医師としてのキャリアに大きなプラスとなっています。日比野先生はとても頼りになる上司で、そのキャラクターが総合診療科全体の雰囲気を良くしていると感じます。私自身、最近結婚をしたのですが、これから家庭とうまく両立させながら、総合診療科の医師として働き続けたいと思います。

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スペシャルインタビュー  Vol.2